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直感的に動ける環境作りを!!-『コミュニケーション・行動経済学・ナッジ』

KOB
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強制はもう時代遅れ!?
何度もお願いしているけど、聞いてもらえない。
マニュアル・ガイドラインもなかなか守られない。
これらの問題は多くの管理者が経験していることだと思います。

そこで、『直感的に動ける環境づくり!!』が非常に大切になります。
今回は行動経済学の視点からこのテーマを掘り下げます。
行動経済学において人間は…
意思決定において、合理的にいかない癖があり、非合理的に判断・行動することもある。
と言われており、ナッジすることの重要性を述べています。
ナッジとは?人が意思決定する際の環境をデザインすることで、
自発的な行動変容を促し、人の癖を理解し、人々を強制することなく、望ましい行動に誘導するようなシグナルや仕組みづくりをすることを言います。
『コミュニケーション』・『行動経済学』・『ナッジ』の理念を理解し、私たちのチームに新たな活力をもたらしましょう!

「生き生きとしたチームを築くために、行動経済学とナッジを共に学びましょう!」

コミュニケーションとは

「コミュニケーションが大事」「コミュニケーションをとる」など、日常生活の様々な場面で、当たり前のように『コミュニケーション』という言葉は使われています。

そもそも、コミュニケーションって?

コミュニケーションは、英語のcommunicationのカタカナ表記であり、その語源は、「共通する、共有の」という意味をもつラテン語の「communicare(コミュニケア)」であるとされる。コミュニケーションとは、単に伝えるということだけでなく、それによって何が共有されていく過程であり、共有されている状態で有るという意味を含む後なのである。

石川ひろの:保健医療専門職のためのヘルスコミュニケーション学入門. 大修館書店,東京, 2020; pp4.

コミュニケーションの目標

①自分のコミュニケーションを通して、相手の認知の構造や感情・行動を変えること

②経験、感情、知識、意見を相手と共有すること

コンテクスト(文脈・状況的要因)

石川ひろの:保健医療専門職のためのヘルスコミュニケーション学入門. 大修館書店,東京, 2020; pp5.

送り手は、何らかの目的をもって情報を発信、伝達しようとして、メッセージを形成する。
このメッセージは、何らかの伝達経路によって受け手に届き、それを受け手が受け取って解釈することによって、コミュニケーションが成立する。

メッサージが送られ、受け取られる伝達経路は様々であり、『コンテクスト』の影響を大きくうけます。

『コンテクスト(状況・前提条件)』とは、コミュニケーションが行われている背景にあるさまざまな状況的要因を意味し、メッセージの受けての解釈大きく影響します。

コンテクスト低

◎メンバー感で共有されている前提や情報が少ない

◎情報の多くは言語化され、明確にに発言する必要あり

◎明確なメッセージを発信するための送り手側の力が重視

コンテクスト高

◎深い人間関係で結ばれ、メンバー間で情報が広く共有

◎空気を読む、行動を読むなど言葉にしなくてもわかる

◎受け手側のメッセージを解釈する能力が問われる

言ったことが伝わらない。
思ったように伝わらない。
全然違う解釈になってしまう。

こんな状況に陥った時は、コンテクストの状況を確認しないとね。
コミュニケーションをする上で、まず相手との関係構築していくことが大切。相手を知らずして、自分の言葉が相手にどう伝わるかなんて、わからないです。
コミュニケーションする上で、コンテクスト(状況・前提条件)を構築しましょー

この次にコンテスト構築のポイントをみていくよ!

  • 第一印象だけで相手を判断すると危険で、一度構築されると修正困難
  • 先入観や偏見なく、相手を0から理解しようと接する
  • 話し合いを通じて共通理解、協働のための基盤形成
  • 相手がもつ情報や思い、希望等を色々な角度から引き出す

つまり、相手ことを0から知る・理解することが大切。

その上で、共通理解を深めていくことが大切だね。

コーチングにおける『PBPの視点』も役に立つかもね。

Possession(身につけるもの)
どのようなスキル・知識をもっているのか?

Behavior(行動)
どのような行動をしているのか?

Presence(考え方、信念)
どのような信念、価値観、ものの捉え方をしているのか?

ここまでお話しした3つのPBP視点は、それぞれが相互に影響し合ってます。たとえば、PossessionとBehaviorの場合、知識やスキルを利用して行動する関係がありますが、逆に行動することで学び、それがスキルとして備わるということもあります。
PresenceとBehaviorの場合は、人が行動を起こすときに、まず頭で理解して行動を起こすというパターンと、行動することでそのやり方がよいと理解できるパターンがあります。またPossessionとPresenceの場合は、考え方が変わって新しいスキルが必要と思うこともあるでしょうし、スキルが身について、これもできそうだと考えが変わることもあるでしょう。

コーチ・エィ: 新版コーチングの基本. 日本実業出版社. 2019.1; p68.

直感的に動ける環境づくりを!!

強制はもう時代遅れ!!

  • 何度もお願いしてるけど…聞いてもらえない
  • マニュアルもなかなか守られない
  • 何度注意しても同じミスをする
  • 自主的に学習してくれない
  • 学会発表してくれない

多くの管理者が、似たようなことを思ったことあるよね?

ここで、大切なのは、個人のせいにしてはいけません。

考えるべきは、強制することなく、自然と動ける環境が整っているか?
難しい課題ですが、個人のせいではなく、環境を変えていくことは大切。

ここで、『直感的に動ける環境づくり』において重要なポイントを整理しましょー

このポイントを理解するために、『行動経済学』・『ナッジ』について簡単に確認していきましょー

私たちの勘違い…?

伝統的な経済学vs行動経済学

伝統的経済学と行動経済学の一番大きな違いは…

○伝統的な経済学 … 合理的
○行動経済学 … 非合理的

行動経済学では、非合理的な感情的に判断・行動すると考えています。
「勉強したいのに、テレビをみてしまった」「課題があるのに、遊びにいってしまった。」
など、人は不合理な行動をとってしまうものです。

そこで、人間の非合理的な部分に行動特性を明らかにし、直感的に動ける環境作りをしていく取り組みが重要になります。

ここで、『ナッジ』が重要になくるんだよね!!

ナッジとは?

ナッジ=肘で軽くつつく

がもともとの意味みたいだね。

イメージとしては、『軽く背中を押す』感じかな?

具体例として…

ソーシャルディスタンスを自然ととらせるための、「足跡」
ついゴミを捨てたくなる、「バスケットゴール付きゴミ箱」

ナッジの一部でしかないけど…一応紹介。。。

ナッジとは?

人が意思決定する際の環境をデザインすることで、自発的な行動変容を促す
▼▼▼

人の癖を理解し、人々を強制することなく、望ましい行動に誘導するようなシグナルや仕組み

ナッジを設計するにはどうすればいいんだろう?

ナッジ理論を実際の現場で使いやすい形にしたものが「EAST」と呼ばれるフレームワークで、「Easy」「Attractive」「Social」「Timely」から構成されています。

行動経済学で有名な理論

  • ハロー効果
     ➔目立つ特徴が評価に影響を与えるという理論
  • サンクコスト効果
     ➔今までかけたコストを無駄にしたくないと思う心理
  • プロスペクト効果
     ➔得をすることより、損を避けたいという考えが強く働く心理
  • アンカリング効果
     ➔最初に与えられた情報が基準になり、最終的な意志決定にまで影響する
  • 認知的不調和
     ➔自分の認知と行動に乖離が発生するとストレスや不快感が発生する
  • 現在志向バイアス
     ➔将来得られる大きな利益と今すぐ得られる小さな価値を天秤にかけると、つい後者を選んでしまう心理
  • 確実性効果
     ➔事象がどの程度の確率で発生するのかを客観的な数値・確率で提示されているのに、主観的な印象で判断して合理的でない決定をしてしまう現象

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参考図書

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ABOUT ME
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リハタマ代表/理学療法士/博士(医療福祉教育・管理)/修士(OMPT))
理学療法士として、回復期・通所リハ・老健・クリニックを経験し、現在もクリニックで臨床を継続しています。主に徒手理学療法を中心に勉強していく中で、体系的に学びたいと思い、修士課程で国際徒手理学療法コース(Orthopedic Manual Therapist:OMPT)を卒業しました。 自分自身も様々な教育を受け、新人指導や科長として施設の運営など教育・管理に携わる機会が増えていきました。そして、教育・管理ってどうするの?臨床ではエビデンス求めるのに、教育・管理に根拠(エビデンス)は必要ないの?って疑問に思い、博士課程で医療福祉・教育管理分野に進学しました。 大学院で学ぶ中で、リハビリテーション分野の教育・管理分野の原著論文の少なさに驚きました。また、自分は大学院で教育・管理を学びましたが、リハビリテーション分野の方々が教育・管理を気軽に学ぶ場がないことに気づきました。 この現状を解決するために「リハタマ」の運営を決意しました。 まだスタートしたばかりの「リハタマ」ですが、メンバーの皆さまとリハビリテーション分野の教育・管理を共に育むことができたら嬉しいです。
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