箇条書きのポイント

PowerPoint デザイン

スライドを作る際に最も使用するデザインといえば、箇条書きだと思います。
最も使用するからこそ、全体の印象に大きく影響するので、「とりあえず箇条書き」ではなく「しっかりと箇条書き」をすることが大切だと思います。

今回は「脊柱の安定化の機序¹⁾」について箇条書きでスライドを作ってみたいと思います。


デフォルトで箇条書き

特に何も設定を変えずに箇条書きしてみました。
どうでしょうか?わかりやすいでしょうか?
大項目3つとその説明3つが点と矢印で示しています。
点や矢印が見にくく箇条書きが強調されていないと思います。


箇条書きの強調

単純に点と矢印を強調してみました。これだけでも少しは見やすいと思います。
ただ文字の大きさや行間が同じのために、大項目とその説明の重みが同じになり、見分けにくくなっていると思います。


文字の大きさ・色、行間の調整

今回のスライドで伝えたいことは、脊柱の安定化の機序には3つあるということです。それぞれの項目の説明は補足的内容にしようと思いスライドを作成しました。
大項目をフォントを大きくし、3つ大項目があることを強調しました。説明に関しては、フォントを小さくし色を薄くしました。このように、伝えたい事を強調することで、見ている人を大きくて濃い文字に誘導することで、3つの大項目に注目してもらえると思います。
もし、伝えたい事が3つの大項目ではなく、項目の説明であれば協調の仕方を変える必要があります。つまり自分が一番伝えたい事が何なのかがデザインを構成する上で重要なポイントだと思います。ひとつだけ例を下に示したいと思います。少しは説明に目が行きやすくなると思います。


メインカラーを意識した調整

スライドの配色を考える時に「ベースカラー」、「メインカラー」、「アクセントカラー」の3つに分ける方法があります。

「ベースカラー」とは紙面上で最も広い面積を占めている色で、スライドでは背景色が該当します。「メインカラー」とはスライド全体の印象を決める大切な色です。「アクセントカラー」とは名前の通り、強調させたい場所に使用する色であると同時に、メリハリをつけ、全体をぐっと引き締める効果を持っている色のことです。

藤田尚俊:パワーポイント スライドデザインのセオリー.株式会社技術評論社. 2017. 10; p41.

今回のスライドはこのブログのメインカラーの青色に合わせてスライドを調整してみました。


本当に箇条書きでいいの?

ここまで箇条書きについて言ってたのに!いまさら何を言っているの?って思った人もいると思います。プレゼンテーションスライドのポイントで視覚的に伝わることが重要なことは既知の事柄です。今回のスライドを考えてた時に、「Form closure(受動的システム)」・「Force closure(能動的システム)」・「Motor control(神経系システム)」は本当に並列の関係(同じレベルの内容、互いに独立した関係など)でしょうか?もし実際は3つの項目が相互に影響しあっているとすれば、単純に箇条書きではなくそれぞれの関係を示すための矢印など視覚的に伝わるデザインに変更するべきです。

今回は受動的システムがモーターコントロールシステムに影響し、モーターコントロールシステムが能動的システムに影響し、能動的システムが受動的システムに影響していることをスライドに表現してみたいと思います。

これで、それぞれのシステムの関連は示せましたが、どのような理由でシステムが結びついているのかは伝わりにくいです。

外乱があった際に①骨・関節の変位を靭帯の伸張により感知、つまり受動的システムにより靭帯から感覚信号をモーターコントロールシステム受け取ります。②モーターコントロールシステムは受け取った信号を処理し、筋出力の指示を能動的システムに送ります。③能動的システムは受け取った指示を基に筋力を発揮し、靭帯の緊張度を調整することにより、骨・関節を正常位置に保ちます。このように、3つのシステムが正常に働き、協調して働くことで脊柱の安定性を保っています。

具体的に伝えたい事は上記の通りで、スライドで示すと以下の通りです。
どうでしょうか?上記の内容は視覚的にある程度伝わってくるでしょうか?
伝わってたら嬉しいです。


その他の具体例

慢性疼痛について後輩がスライドを作ってきた時に、慢性疼痛の要因について「侵害受容性」、「神経系障害性」、「心理社会的」などの3つの要因があることを、とりあえず箇条書きをしてスライドを作っていました。ではこれは箇条書きでよかったのでしょうか?実際に慢性疼痛治療ガイドラインをみると下の図が示されていました。

慢性疼痛の要因としては、「侵害受容性」、「神経障害性」、「心理社会的」などの要因があり、これらはお互いに密接に関連している場合も多い

慢性疼痛治療ガイドライン作成ワーキンググループ: 慢性疼痛治療ガイドライン. 真興交易(株)医書出版部 2018, 3; p23

上記の文章が記載されており、グラデーションを利用することで、3要因が密接に関連しており、3要因を分けて考えることが難しいことが非常によく伝わってきます。

色々なスライドを参考にして自分のプレゼンテーションスライドに落とし込んでみてください。


参考文献と参考図書

1)Panjabi M: The stabilizing system of the spine. Part1. function, dysfunction, adaptation, and enhancement. J Spinal Disord. 1992; 5: 383-389.

スライドデザインのセオリー
スライドのデザインの基本はほとんどこの本で学びました。
PowerPointが初めての人でも非常にわかりやすく書いてあり、スライドのデザインの基礎を学ぶなら読むべき一冊だと思います。

「伝わるデザイン」PowerPoint資料作成術
この本も具体例を通して、わかりやすくデザインのポイントが記載されています。
是非参考にしてみてください。

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